環境質予見

人や社会の活動などに伴う汚染物質の環境中での挙動と人の健康や水生生態系への影響について研究を行っています。フィールド調査と実験を基礎とし,機器分析やバイオアッセイなどの生物学的評価を用いた環境汚染物質の存在実態の把握とその管理技術,健全な都市水循環系の構築に関する研究を行っています。

教員

田中 宏明 ( Hiroaki TANAKA )

田中 宏明教授(工学研究科)

研究テーマ

環境の質を向上させるため,さまざまな環境ストレスの環境動態,生態系への影響評価,制御に関する研究を行っています。エストロゲン様物質の下水道や放流水域での挙動や水生生物への影響を化学分析,バイオアッセイ,水域での現地調査を行ってきました。また,医薬品汚染についても研究を発展させています。

連絡先

流域圏総合環境質研究センター
TEL: 077-527-6222
FAX: 077-524-9869
E-mail: htanaka@biwa.eqc.kyoto-u.ac.jp
http://www.eqc.kyoto-u.ac.jp/prediction/member/tanaka.html

山下 尚之 ( Naoyuki YAMASHITA )

山下 尚之講師(工学研究科)

研究テーマ

人間活動に伴って排出される汚染物質の環境中における動態,生物への移行,生態系に対する影響について研究しています。近年は特に,水環境中の医薬品に注目し,その環境動態や藻類やミジンコ等の水生生物への影響について研究を進めています。また,湖沼で発生するアオコが含有する毒素に関しても研究を行っています。

連絡先

流域圏総合環境質研究センター
TEL: 077-527-6223
FAX: 077-524-9869
E-mail: yamashita@biwa.eqc.kyoto-u.ac.jp
http://www.eqc.kyoto-u.ac.jp/prediction/member/yamashita.html

中田 典秀 ( Norihide NAKADA )

中田 典秀助教(工学研究科)

研究テーマ

人間活動に起因する水環境へのインパクトを明らかにするため、水環境中に存在する生物生理活性を有する化学物質の分析法の確立(1)、排水処理過程における挙動(2)、水環境中での動態の解明(3)と、その動態を指標にした汚濁水塊の広がりと起源の推定法の確立(4)について研究を行っています。

連絡先

流域圏総合環境質研究センター
TEL: 077-527-6220
FAX: 077-524-9869
E-mail: nakada.norihide.8w@kyoto-u.ac.jp
http://www.eqc.kyoto-u.ac.jp/prediction/member/Nakada.html

井原 賢 ( Masaru IHARA )

助教(工学研究科)

研究テーマ

連絡先

研究テーマ紹介

研究範囲

健全な水生生態系を保つための水質とリスクの評価に関する研究

日常生活に密接に関わる化学物質が人の健康だけでなく,水生生態系の健全性へもさまざまな影響を与えていることが懸念されています。例えば,水環境や下水処理水に含まれる新たな汚染物質として注目が集まっている医薬品類やホルモン様物質などの生物生理活性物質によって,水域の藻類の生長影響や魚類の雌性化等が確認されています。本研究では,健全な水生生態系を維持するための水質とリスクの管理を目指し,LC-MS/MS(液体クロマトグラフ-タンデム質量分析計)やGC-MS/MS(ガスクロマトグラフ-タンデム質量分析計)などの化学分析,ウイルス等の病原性微生物の測定,バクテリア・藻類・甲殻類等を用いたバイオアッセイ,組換え遺伝子を用いたジーンアッセイ,薬剤耐性菌の発生や伝播等を,河川などでの現地調査を基にこの課題に取り組んでいます。

Fig.1 LCMSMS

流域水循環系における新規汚染物質や病原性微生物の動態把握と削減技術関する研究

琵琶湖淀川流域では表流水が,環境水としてだけでなく,水道,農業などに繰り返し利用されています。水資源としての価値を維持するためには,水量とともに水質としてのリスク評価を行い,適切な制御を行う必要があります。本研究では,流域管理を念頭に置き,水循環系における生物生理活性物質や病原性微生物の挙動の解明と評価,制御方法を研究しています。このため,水環境や下水処理場でのモニタリングと,下水の生物処理や酸化処理、膜処理での削減技術の研究開発を行っています。特に,近年日本を中心に世界各国でインフルエンザ流行時に大量に使用された抗ウイルス剤の環境動態およびその処理技術について,先駆的な研究成果を修めました。また,英国や中国,韓国との比較研究も行っています。

Fig.2オゾン反応塔

新しい都市水循環系の構築に関する研究

都市部で毎日発生する下水は,水量の安定性だけではなく、そこに含まれる有用化学物質や熱等の視点から資源として貴重であり,下水や下水処理水が新たな水資源として注目されています。本研究では,都市や農地における下水や下水処理水の再利用を想定し,膜処理や酸化処理などを用いた再利用技術について研究しています。本研究においては,水量だけではなく,生物生理活性物質や発がん性が疑われる消毒副生成物,病原性微生物の存在やその除去方法、さらには削減もしくは生み出されるエネルギー等についても研究をしています。国内だけでなく国連の水と衛生のミレニアムゴールの対象となる水問題が深刻化する途上国にも貢献できる研究です。

本研究は独立行政法人科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業(CREST)の研究領域『持続可能な水利用を実現する革新的な技術とシステム』の一部として行われています。
詳細は次のURLでも紹介しています:
http://www.wcs21st.jp/

Fig.3

下水道施設の雨天時の改善戦略に関する研究

都市部で多く採用されている合流式下水道では,強雨天時に未処理の下水が河川や湖沼,海域に放流されてしまうため,衛生面や水質汚濁防止の観点から早急な問題解決が必要です。本研究では,水道水源や閉鎖性水域で特に問題となる水質汚染物質の戦略的な改善対策を研究するため,雨天時下水の実態調査や下水処理プラントを用いた生物処理実験や膜を用いた改善技術の開発検討,バイオセンサなどによる水質計測技術や数理モデルを用いた制御技術の開発を行います。

研究室ウェブサイト