ホーム / 専攻の紹介 / 研究室・教員 / 大気・熱環境工学

大気・熱環境工学

環境問題は,社会活動と環境・生態系の両面を考える必要があります。例えば資源やエネルギーの消費は,排出された温室効果ガスによる気候変動,生態系へのダメージ,農作物の減収や自然災害の発生をもたらします。これらの影響は,社会システムや環境システムを定量的かつ包括的に扱って初めて正しく推計されます。

本研究室では,経済,産業,家計等の社会活動のモデリングと,大気拡散,水循環などの自然現象や生態系のモデリングを行い,それらを統合して地球温暖化や大気汚染,水資源枯渇などの様々な環境問題の将来予測を行うとともに,効果ある対策や技術を評価する研究をおこなっています。

教員

倉田 学児 ( Gakuji KURATA )

倉田 学児准教授(工学研究科)

研究テーマ

地球規模および東アジア規模でのオゾン, SOx, NOx, エアロゾルなどの微量大気汚染物質の長距離輸送シミュレーションとその社会・生態系影響の評価を行っています。また,これらの影響の将来予測を行うために,主に東アジア地域の大気汚染物質の排出量推計および将来予測に関する研究も進めています。

連絡先

桂キャンパス Cクラスター C1-3号棟 363号室
TEL: 075-383-3368
FAX: 075-383-3371
E-mail: gkurata@athehost.env.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

環境影響および環境政策評価のための統合モデルの開発

社会・経済活動に伴い,二酸化炭素,亜硫酸ガス,ばいじんなどが環境中に放出され,周囲や地球全体に影響や損害を与えます。これらの問題に対処するため,人口都市化,経済発展,エネルギー消費などの事象と,汚染物の排出と環境影響などの事象を一連のものとして統合的に把握し,効果的かつ予見的な対策を実施していく必要があります。われわれは,その道具として温暖化統合評価モデル(アジア太平洋統合評価モデル,AIM)を開発してきました。

AIM
図1. 地球温暖化統合評価モデル

物質循環構造の解明と環境負荷低減に関する研究

この研究は,産業や家庭における廃棄物の発生やエネルギー消費の行動,環境保全のキーテクノロジーの展開などを統合し,人間活動が環境に及ぼすストレスとその抑制努力の絡み合いをダイナミックかつ定量的に描くことを目的としています。さらに,それらに基づき環境施策,環境技術の評価と進展方向について検討します。例えば,経済活動からみた物質のフローとストック,ライフスタイルと環境負荷の係わり,産業と家庭の物質消費に基づく廃棄物発生量の推計と適正な処理・処分などです。

大気汚染物質の排出量と影響解析に関する研究

大気に排出された汚染物質は,排出源近くで汚染を引き起こすとともに,隣国や世界全域に影響を及ぼします。この問題に対処するには,地理・気象条件,輸送現象,化学変化,健康影響,経済影響,そして排出抑制対策などの検討が必要です。われわれは,社会・経済データベースや地理情報システムを計算機シミュレーションと組み合わせ,大陸規模の汚染物質の輸送・変化,気候変動に伴う健康や農業への影響などを定量化する研究を行っています。図は2020年までに運転が予定されている火力発電所,工場からの硫黄酸化物の,アジア全域における拡散,沈着のシミュレーション結果です。

air_pollution
図2.硫黄酸化物のアジア全域における拡散・沈着の計算

研究室ウェブサイト

http://www.athehost.env.kyoto-u.ac.jp/